ナックル(無回転)サーブのコツ
ナックル(無回転)サーブはサービスエースを狙うこともできる『攻めのサーブ』に分類されます。
最近、若手(主に男性の)プレイヤーによるドライブジャンプサーブが増えてきていると思います。
サービスエースの確率が高く、まさに『攻めのサーブ』ですが、侮ることなかれ,ナックル(無回転)サーブもサービスエースの確率は高いのです。
世界バレーなどに見る日本代表女子選手の大半はこの“ナックル(無回転)サーブ”を打っていますよね。
ドライブジャンプサーブに引けをとらない攻めのサーブです!
テレビ画面からもわかりますが、打ち出してからボールがまったく回転していないことがわかります。
回転の掛かっていないボールは激しい空気抵抗を受けて、揺れながら、落ちる,伸びるなどの予測出来ない変化をします。
予測出来ないためレシーブが難しく返球が乱れ、サービスエースも期待できます。
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サーブ成功率についてもメリットがあります。
ジャンプサーブは相当打ち込みつづけて、練習しないと成功率※を上げることができないのですが、
ナックル(無回転)サーブは、ジャンプサーブに比べて、ミスしにくく、サーブ成功率は高いと言えます。
※成功率:得点率ではなくて、ミスをしない確率
サーブの基礎でも触れていますが、ここではナックル(無回転)サーブの打ち方のコツについてご紹介します。
ナックル(無回転)サーブの打ち方のコツ
無回転のボールを打つためには?
言い換えれば、ボールに回転を与えないようにするためには?ですね。
結果から言うと、
ボールの中心(芯)を打てば無回転になります。
これだけなんです。
けれど、なかなかうまく打てないってことが結構あります。
今まで、硬バレーでもソフトバレーでも無回転の打ち方を教えてきましたが、芯の捉え方には個人差があるということが解りました。
スイング軌道、手のひらの使い方、身体が開きやすいor閉じやすいなど、人それぞれの癖みたいなものがあって、
『自分はどんなタイプなのか?』と考えてみないと、少し回転が掛かってしまって攻めきれなくなってしまいます。
例えば、ある打ち方一つを、Aさん,Bさん,Cさんに教えたとします。
Aさん,Bさんはうまく打てたけど、Cさんは打ててない。
そこで『センスが無い』なんて思ったら大間違いです。
ある打ち方一つが、Cさんのタイプに合っていないってことの方がおおいにあり得るんです。
ですので、ここでは『無回転なら打ち方はこうだ!』と断定的とせずに、同じ無回転を打つにしても、
色々な打ち方があることをご紹介して、ご自身に合った打ち方を見出すための助けになりたいと思います。
ボールの中心(芯)
言葉どおり、ボールの真ん中なのですが少し補足しておきます。
ボールの中心(芯)は打ち出し角度に応じた中心です。
基礎編サーブでご紹介していますが、
サイド(クォーター)と、オーバーからでは、スイング軌道が違うため、ボールの打ち出し角が違います。
芯を捉える手の場所
この芯を捉える手の場所とういうのも人それぞれで向き不向きがあります。
ご自身にあう場所を探しましょう。
広げた手はオーバースイングでよく使います。
握った手はサイドまたはクォータースイングでよく使います。
- 手のひら(握った手)の中心
- 手のひら(握った手)の中心と手首の中間
- 手のひらの中心(全体)
初める時は、一応こちらがオススメですけど固執する必要はありません。
手のひらは写真よりももっと指を手の甲側に反らして、手のひら以外はボールに接触させないようにします。
手の少し出ているところを使って、芯を捉える打ち方です。
スピードを上げやすく、ボールの揺れを強めやすいですが、ミートポイントが狭い分、ミスも出やすくなります。
これは手のひらを中心としてますが広げた指もボールに接触させて捉えます。
指でサポートさせることで芯を捉えやすいですが、慣れが必要です。
ボールを失速させることに向いています。(詳細はまたご紹介したいと思います)
スイング軌道によるスピン
サイド(クォーター)でも、オーバーでも、もちろんナックル(無回転)サーブは打てます。
ここでは回転が掛かってしまいやすい特徴を確認しましょう。
目的は無回転を打つことなので、回転しやすい方向を知っておくということです。
- サイド(クォーター)のスイング軌道
- オーバーのスイング軌道
身体に対して横方向が強い軌道ですので、ボールに対してサイドスピン(横回転)を与えやすい
身体に対して縦方向が強い軌道ですので、ボールに対してドライブまたはバックスピン(縦回転)を与えやすい
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ミートの感覚
どの打ち方でも共通していえることがあります。
それは、
『ボールの芯に手が一瞬埋まって、真っ直ぐ跳ね返る』
これが大切です。
回転を与えずに、真っ直ぐボールを打ち出したいだけってことですね。
「ボールを押し出す」とか「運ぶ」とか表現されていることもあります。
はじき出すって表現したら違うと思います。
あと私は、「手が一瞬ボールに埋まる」と表現しましたが、
「押すと同時に手を止める」とか「押した瞬間に手を引き戻す」とか、表現の仕方も人それぞれです。
確かに手がボールに埋まった後に、ボールが真っ直ぐ跳ね返っていって欲しいので、「手を止める」とか「手を引き戻す」とかいう表現も一理ありますね。
芯を捉える手の場所は人それぞれ。
スイング軌道も人それぞれ。
スイングの速さも人それぞれ。
何でもいいんです。
ただ、ただ、ボールの芯に伝えた力が上下左右に逃げずに真っ直ぐ跳ね返ってくれれば、ナックル(無回転)サーブとなります。
癖への対処
一通りの打ち方についてはご紹介できました。
より巧く打つために把握しておいたことが良いこと。
それは、「癖(クセ)」です。
みなさんそれぞれ特有に持っているものですね。
参考に私の癖と、その対処法についてご紹介します。
自分では真っ直ぐの方向にナックル(無回転)サーブを打てたはずなのに、たまに若干の右回転(カーブ)が掛かっていることに気づきました。
私はジャンプフローターによるオーバースイングで打つのですが、考えてみると、まず右利きであることと右肩から身体の正面へのスイング軌道であることに気づきました。
右利きであることは改善のしようがありません(笑) 左で打ってもスピンはかかるでしょう。
スイング軌道を変えるか考えましたが、まずサーブの成功率が下がりそうなので止めておきます。
そこで考えた対処法が、
「手が一瞬ボールに埋まるそのときに、手を左にわずかにズラす」
これです。
予め左回転(シュート)を少し加えてあげて、隠れた右回転を打ち消してあげようという訳です。
一瞬の間にそんな器用なことを…。と感じるかもしれませんが、やってみたら案外簡単にできました。
もし同じ悩みがある方がいらっしゃいましたら一度お試し頂ければと思います。
他にも、プレイヤーが違えば癖も違うと思いますので、是非ご自分の癖ってどんなものがあるか考えてみて欲しいと思います。
何か見つけて、考えて、対処したらもっと巧くなれますよね。
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【まとめ】
私がナックル(無回転)サーブに憧れて、巧く打つためにはどうしたらいいか?
そして自分の癖に気づいて考えていた頃というのが、高校生の頃です。
ということは、硬バレーをプレーしていたころです。
硬バレーボールでもソフトバレーボールでも、ナックル(無回転)サーブの打ち方って一緒なんですね。
あえて違いを挙げるのであれば、手が埋まっている時間ぐらいかなと思います。
硬バレーよりもミートしている時間が長いソフトバレーボールですからズラしてみたりなんて簡単なんです。
やっぱり何でも考えて試してみることって楽しいです。
「考えるソフトバレーボール 」は楽しいんです。
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