男女混合時における、 女性プレイヤー最強説

ソフトバレーボール の醍醐味のひとつ、『男女混合』。

男子,女子と区分されてるスポーツが多い中、男女それぞれ2:2の4人構成って新鮮ですよね。

『女性プレイヤー最強説』とうたってますが、単純に女性プレイヤーが上手くなれば…なんてことではありません。

 

今回は、女性プレイヤーの役割の違いが、チーム力の違いとなり得ることについてご紹介したいと思います。

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私の経験上からの話になりますが、試合では男性はスパイク,ブロックをメインに、女性はレシーブ,トスアップをメインとされているチームを多々見受けます。

これはローテーションを守りつつ、コート片側の男女が素早く入れ替わることで、男性プレイヤーが前衛,女性プレイヤーは後衛と、それぞれの役割を固定するスタンダードな戦術です。

 

この戦術が念頭にあるせいなのか、女性プレイヤーは『控えめにプレーされてる』印象があります。

 

確かに、スパイクやブロックは即得点で花形なので、その機会が少ない女性プレイヤーは「サポートに徹しよう。」となってしまうのかもしれません。

(身体能力,身長に恵まれ、経験豊富な女性プレイヤーは、男性プレイヤーに負けじと攻めますけど、少数ですね)

 

かと言って、スタンダード戦術を否定している訳ではありません。

あくまで、型にハマりすぎると対戦相手にとって、分かりやすいチームになってしまうことがあると伝えたいのです。

 

そこで対戦相手として私(男性プレイヤー)から見た、

『女性プレイヤーにされたら困ること』

を5点、挙げてみたいと思います。

 

攻めのサーブ
ツーアタック
速いトスのスパイク
ブロックアウト
隠れた3枚目

これらは、上記のスタンダードな戦術(男性前衛,女性後衛)に慣れている視点だと、意外性があって効果的ということです。

個別にみていきますと、

 

攻めのサーブ

サーブの基礎とコツ でもご紹介してますが、

サーブは「最初の攻撃」であり、完全なる個人技ですので、得点を意識した攻めのサーブをバンバン打たれると困ります。

当然ながら、男性プレイヤーはジャンプサーブなどの攻めるサーブを打つことが多いので、交互に訪れる女性プレイヤーのサーブのときには暗に油断していることがあります。

そこへ打たれるのが攻めのサーブだと、ずっと気が抜けず滅入ってしまいます。

ソフトバレーボール は硬バレーと違い、大きく変化するので、筋力が強い男性だけが攻めのサーブを打てる訳ではないのです。

いっぱい変化させて翻弄しましょう。

 

ツーアタック

ツーアタックとは、レシーブ後の2回目のタッチの時にアタック(スパイクやプッシュ、フェイントなどの攻撃)することを指してます。

レシーブが乱れて、致し方なく相手コートに返すことではなく、ナイスレシーブの時こそ敢えて狙います。

スタンダード戦術では女性がセッターとしてトスアップする機会が多いですが、トスアップのフリして攻撃されると困ります。

低いバックトスで相手コートへ落としたり、ジャンプトスと見せかけて、クルッと相手コートを向いて両手で押して(ブロックの姿勢で両手でプッシュ)みたり。

男性スパイカー2枚のうち1人がAクイック(速攻)に入ってきてると、相手ブロッカーはそこに目が行くので、ツーアタックがより効果的です。

相手ブロッカーにバレてると止められやすいので多用は禁物です。

試合の序盤に1回くらいやっておくと、相手ブロッカーはずっとツーアタックを警戒しなければならなくなり、他のブロックに遅れてしまうことになります。

 

速いトスのスパイク

速攻や平行を指しています。これも男性プレイヤーの強打を警戒している時に、女性プレイヤーが死角から入ってきてスパイクすると困ります。

スタンダード戦術により、男性プレイヤーが打つものだと思っているからこそ死角となり、ブロッカーが遅れるため困るのです。

そして、なぜ速いトスであるべきなのか?

それは、高いトスだとボールの滞空時間が長くて、女性プレイヤーがスパイクするまでの間にブロッカーが間に合ってしまうためです。

あわよくばノーブロックの状態、遅れて,慌てて止めにくるブロッカーは怖くないものです。

速いトスはボールに力があるので、手を合わせるだけで叩けますので、強打する必要がありません。

意外な攻撃に慌てた相手コートを攻めましょう。

 

【シチュエーションの例】
攻撃が速いのでサインプレーとなります。予め打ち合わせておく必要があります。

レシーブして、

女性プレイヤーがセッターとしてトスアップ、

男性プレイヤーの一人が「速攻!」と呼んでAクイックに入ってきます。

男性プレイヤーのもう一人がレフト平行を打つために、入り始めています。

(この時点で、相手ブロッカー2枚は男性プレイヤーのレフト線攻撃の2択に集中しています)

女性セッターはここで、しれっとライト側に入ってきた女性スパイカーに低めのバックトスを上げます。

(男性Aクイックを警戒している相手ブロッカーが近くにいるので、ライト方向の奥へ流したほうが安全です)

女性スパイカーは打ちやすいクロス方向を狙ってスパイクします!

無理してストレート方向に打つと、おそらくレシーバーがいますので注意。

相手の女性レシーバーが、こちらの意図するとおりに引っかかっている場合、こちらの男性プレイヤーの攻撃に備えている。

するとスパイクする側からみたストレート方向正面にいることになります。



※遅れて、必死に手を伸ばしてきた相手ブロッカーの指先に当たるのも良いですね。ボールはサイド側にはじき出されやすいです。

 

ブロックアウト

女性スパイカー 対 男性ブロッカー の場合の利点を活かした攻撃です。

そもそも男性ブロッカーは、女性プレイヤーによるスパイクはドシャットしにくいのです。

それは、高さの違いにより、それぞれの打点が噛み合わないから。よって男性ブロッカーは低めに調節して止めにきています。

調節して飛ぶブロックは、自分の最高のブロックより緩みやすいんです。

そこをブロックアウト(ワンタッチ)で狙います。

  • 指先を狙って奥へはじく
  • 小指を狙ってサイドへはじく
  • 相手が高く飛んできたら、ヒジ上を狙ってサイドへはじく

などが効果的です。

仮にドシャットされても気を落とさなくていいです。

男性プレイヤーの強打のドシャットよりは、味方レシーバーはまだ拾えます。

逆にやってはいけないことを一つ。
苦し紛れのフェイントです。
相手男性ブロッカーは浮いたフェイントには反応して触れることが多いです。

甘いフェイントだと、2回飛ばれてダイレクトスパイクされることもありますので注意です。

 

隠れた3枚目

主にブロックを意図しています。警戒している範囲の外から参加する3枚目は困ります。

隠れた3枚目ブロック

相手スパイカーがクロス強打好きの場合には、男性ブロッカー2枚をストレート側に寄せてみます。

相手スパイカーはクロスを抜こうとしますので、そこへ女性ブロッカーが3枚目としてブロックします。

2枚ブロックを避けれるコースは、ネットギリギリの高さを抜けるので、ピンポイントでブロックできます。

両手を狭めても良いくらいなので、うまく手のひらに当ててドシャットも期待できます。

居ないはずのブロック

男性ブロッカーは高さがあるので速めに飛ぶのに対して、女性ブロッカーは男性より少し遅れて飛ぶことになります。(意識しなくてもそうなっているはずです)

男性ブロッカー2枚をセオリーとしている中で、コレを利用します。(3枚目ではないですけど)

ストレートコースに男性ブロッカー,クロスコースに女性ブロッカーを置くだけで、いつもどおりとタイミングで飛びます。

相手スパイカーが1枚ブロックと勘違いして、クロス方向に落として(急角度で打つ)くるのをブロックします。

意外と打ってくるんです(笑) 「あ、1枚だ!ラッキー!」とでも思ってコースが甘くなるんですかね。

あえて他人事のように表現しましたけど、私、これ良くやるんです(笑) 

打つ瞬間に手が出てきて,ブロックされていてビックリ☆

 

…これらの女性ブロッカー参加は、男性プレーヤー2枚ブロックが当然と思っているところを利用して、ブロックを狙っています。

ひと試合に1,2回織り交ぜてみるだけで、相手チームは警戒する範囲を広げなければならなくなります。

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以上、5点でしたが、いかがでしょうか。セオリーに慣れていることを心理的に突く感じですね。

同じことを男性プレイヤーがするよりも、女性プレイヤーの方が脅威です。

男性プレイヤーのスパイクやブロックは警戒してしかりですが、プラス女性プレイヤーによる攻撃にも注意を払うことになります。

つまり、「この攻撃でくるだろう」といった『読み』が使えなくなります。

前述のスタンダード戦術に慣れているプレイヤーほど、経験からくる『読み』を頼り、逆に予想しない『意外性』に弱いのです。

その『意外性』に1番近いのは、普段サポートで頑張っている、女性プレイヤーなんです。

 

男女問わず、プレイヤーのみなさんは、それぞれ個性をもっています。

型を守るため遠慮していることがあったら、それよりも、個性を活かしつつ、それぞれがうまく溶け合うことで、チーム力は格段にレベルアップできます。

 

 

【まとめ】
サポートに徹することも大切なことですが、チームプレーが単調となる可能性があります。

女性プレイヤーの伸び伸びプレーこそ意外性があり、最強です。

 

女性プレイヤーのみなさんへ、

「これらを全てやった方が良いよ!」なんてことは申しません(笑)

この記事を読んで、「思えば、遠慮してたかも」,「多彩な攻撃に参加してみたい」と感じた方は、

ご自分とチームに合った『意外な一面』を試してみることをオススメします。

楽しいことが一番ですし、それがチーム力の向上に繋がるのであれば言うことなしですよね。

 

男性プレイヤーのみなさんへ、

もしかしたら女性プレイヤーも色々なプレーを楽しみたいのかも?と気にかけてみて下さい。

「今のままが良い!」と返されたら無理強いはしないでおきましょう。

 

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