今回は“フェイントスパイク”についてご紹介します。
これは自分よりも格上ブロッカーと対戦するための小技です。
もちろん「これさえできれば無敵♪」なんてものでもないので、
あなたの引き出しのひとつとして一度試してみてください。
使いたい場面
これはあなたよりも,あなたのチームよりも、相手が格上(単に上手)の場合。
それでいて、あなたがスパイカーである場合のワンシーンです。
上手なブロッカーというのは形が綺麗でタイミングがよくて、それでいて2枚(二人)確実についてくるブロッカーです。
こんなチームと相対する場合、スパイカーとしてはとても厄介。
そして、もうひとつ。
そんな相手チームのレシーバー2人も間違いなく動きがいいんです。
まぁそりゃそうなんですけど(笑)
だって、ブロッカーが2枚確実に飛んでくれてるときのレシーブは強打よりも、ワンタッチ,フェイントを警戒すればいいですからね。
レシーバーは自ずと反応の良い状態をつくれるわけです。
なので、フェイントにもブロックアウトにも反応します。
(ちなみに上手なブロッカーはブロックアウト狙いにもしっかり反応しますよね)
さぁ、そんな場面でスパイクを打とうとしているあなた!
どう切り抜けますか?
フェイントスパイクとは
これは上記のようなスパイカーとしては“どうしようもない状態”を個人技で抜ける小技です。
試行錯誤しましたが、多用しなければ有効です。
ここであなたに質問です。
あなたがレシーバーであるとき、相手がフェイントをするかどうか,どこを見てますか?
もちろん答えは色々ですが、
- 目線
- 腕の振り
を見たりしませんか?
どんなに大袈裟に振りかぶっても、フェイントをするときには勢いを抑えるため、
ソッと手を出しますよね?
そして本能的に強打ではない目つき、目線となってます。
フェイントが上手なひとほど、落としどころを事前に確認するものなんです。
前振りが長くなりました。
ということで、“目線と腕の振り”を強打スパイクのまま、ボールの勢いだけを抑えます。
相手全員に「え?ブロックをぶち抜く気?」と最後まで思わせて…
なぜかフェイントボールが落ちてくる。
これが“フェイントスパイク”です。(造語)
フェイントスパイクのやり方
なかなかシチュエーションをお伝えするために時間が掛かりましたが、やり方自体は簡単です。
意図的に“打ち損なう”んです(笑)
フルスイングで、空振り!でも指先が、わずかにボールに触れてた!
これです(笑)
ひとさし指だと、勢いがついてしまったり、バックスピンが掛かったりするので、
私のオススメは“親指”です。
勢いを抑えても、バックスピンが掛かってしまうと、軌道が伸びて拾いやすいですよね?
親指だと、サイドスピンから、少しドライブスピンまで掛けることができるので、
落下速度を速めることができます。
これでブロックの裏(コート真ん中の??前寄り)へ落とします。
ヒント記事:指打ち!スローカーブでレシーバーを釣るサーブ!
フェイントスパイク 3つのコツ
勘の鋭い方には、すでにお分かりかも知れませんが、
- @演技力
- A器用さ
- B違和感
この3つがコツです。
@演技力
どれだけ「強打!?」と思わせ続けるか。これに限ります。
身体はクロス方向を向いていればいいです。
ブロックの右側正面にぶち込んでやる!
(吸い込ませてやる!)ぐらいの気概をもってください。
A器用さ
フルスイングなのに、ボールにはごくソフトタッチで勢いを与えない。
難しいといえばココかも知れません。
どれくらいボールをかすめれば、どれくらい飛ぶのか?接触加減の経験を積みましょう。
B違和感
これは@とAの結果、生まれるものですが、
成功すると“不思議な違和感”が生まれます。
強打を強く意識させるほど、勢いのないボールが不思議なんです。
バレーボールに慣れている人ほど「なんで今緩いボールが落ちてるの?」となるんです。
注意したいところ
このフェイントスパイク。フルスイングを意識するあまり,
ネットを触る可能性が出てきます。
気合いが入り過ぎた速攻と似てます。ネットタッチしやすいです(笑)
トスアップされたボールとネットとの距離をよく見ましょう。
そして、肩へのダメージ。
経験のある方もいらっしゃるでしょうけど、“思い切り空振り”は肩が痛いです。
気を付けてください。
あと、精神的ダメージ(笑)
上手くいったときほど“マジ空振り”だと思われます(笑)
上記でも書きましたが、それほどの違和感です。
(私、実際空振りを指摘されてます(^^;))
決して「今のはワザと!実力!!」なんて言わずに、
「うん。空振りしたのに…ラッキーだった。」なんて流してくださいね。
すると、その試合中にまだ2,3回使えます(笑)
さいごに
今回、個人技の小技として“フェイントスパイク”をご紹介しました。
この小技に『ぶっつけ本番』はあり得ません!
練習して試してみてください!
万事休す…でもまだ粘る!というようなスパイカーであるための手段のひとつとなります。
基本的にはチームプレーが大切ですから、
サインプレーでブロッカーを外してスパイク!
といったチームの強さを求めてくださいね。