「スパイク(アタック)の「打ちやすいコース」について
まず始めに、「そもそも打ちやすいコースってどこ?」について考えてみます。
ある程度経験のある方は既にご存知だとは思いますが、初心者の方にとっては意外と知られてないかと思いますので、改めて基本から。
バレーボールをやり始めたばかりの小学生Sちゃんの話です。
レフトへのオープントスですが、Sちゃんは右利きで、右からフワッとトスが上がったら、ネットに対して真っ直ぐ走り込んでジャンプ,そしてスパイクしようとしました。
「純粋で子どもらしいなぁ」と思いました。
きっと、相手コートに対して打つことを意識して、その方向に素直に走ったんですよね。
実はこれって大人でも難しいことしているんです。
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少しイメージしてみて欲しいのですが、相手コートへ真っ直ぐ入る場合は、上から見た場合に、トスに対しての進行方向が約90°となるのでボールをミートできる時間が一瞬です。(トスは本人の左側へ流れようとしているので)
案の定、空振りしたり,手に上手く当たらなかったりしていました。
そこで、「ネット関係なしに1番手に当たりやすいトスって何んだと思う?」と話してみました。
伝えたかったのは、自分が正面を向いている時に前から自分に向かってくるトスを打ち返すのは簡単だということです。
上から見たら角度0ですからね。
オープントスでいうと、左側のネットに沿って走り込んで、トスを上げてくれたセッター目掛けてスパイク!するのが一番手に当たりやすいんです。
この時点ではSちゃんは「何言ってんだコイツ」見たいな顔してましたが、続けます。
もちろんセッターに打ち返したらダメなのは当たり前で、でも、できるだけ打ち返す角度は小さい方がミートは簡単ということは理解してもらえました。
では、ネットより向こうに打てて、そしてミートを簡単にするには?
「斜めに入って、相手(コート)の右側に打つ」とSちゃんは答えてくれました。
大正解です。良く手に当たるようになって楽しんでました。
この例からして、打ちやすいコースとは、クロス方向であることがお分り頂けたかと思います。
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オープントスでは、
- コートの外側に開いてスタンバイ
- トスが上がったらネットに対して斜めに(トスに向かうように)入り込んでジャンプ
- クロス方向へスパイク
…することを、基本として下さい。
クロス方向のどこ?との疑問があるかもしれませんので補足しますと、相手コートの右奥になります。角度0へ近づけると、もっとミートはしやすいのですが、今度は打点が高くないとネットにかかったり、縦の距離が短くなる(インの範囲が狭くなる)のでアウトになりがちです。
トスが良ければ、クロス方向(右奥)にはまず自信を持って打てるようにしましょう。
試合となればブロッカーがいますし、まずクロス方向は確実に閉めてきます。
そこで次はストレート方向など打ち分けの技術が必要になってきますので、応用技術編を参照下さい。