フライングレシーブよりスライディングレシーブ

今回は「スライディングレシーブ」についてご紹介したいと思います。

題名を「フライングレシーブよりスライディングレシーブ」と記載しているにも訳があります。

それぞれの特徴から順を追ってご紹介します。

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フライングレシーブの特徴

男子バレーボール(硬バレー)で良くみられるレシーブで、両手のアンダーレシーブ(ワンハンドの場合も有)で高い位置(腰の高さ位)からボールに飛びつき、腕を振り上げてレシーブします。

その後、両手で衝撃を和らげ→胸→太ももの順に床へ接触させながら、進行方向に落下の衝撃を逃がします。結果的に1,2mほど滑ります。

後、高い位置から飛ぶので一連が華麗でカッコイイです。

※慣れるまで少々危険です。

 


 

スライディングレシーブの特徴

日本代表女子バレーボール(硬バレー)でもよく見られるレシーブで、低い位置(膝の高さ位)から落下するボールの下へ手をねじ込み、拾い上げます。

前方は両手のアンダーレシーブで突っ込む場合もありますが、大半ワンハンドレシーブで行います。

拾い上げた後、脇と上半身→太ももの順に床へ接触させながら、進行方向に落下の衝撃を逃がします。結果的に1mほど滑ります。

※慣れるまでは膝を打ちやすいですが、低い位置から飛び込むのでフライングレシーブをやるよりは恐くないです。

 

 

上記の特徴から、

なぜ「フライングレシーブよりスライディングレシーブ」としているのか、すでにお気づきの方もいらっしゃるかと思います。

理由は、ルーズボール(コート外まで追いかけるボール)は別として、

 

  • ソフトバレーボールの特性上、硬バレーのボールより床との接触に少し余裕(軽いので)がある=手をねじ込むチャンスが多い
  • コートが狭いのでスピードをつけて高い位置から飛ぶことが少ない

 

よって、ソフトバレーでは、スライディングレシーブをするべきシーンの方が多いということになります。

更に付け足しますと、そもそもこのサイトでは

“楽しいが絶対的コンセプト”
そして、
“ガッツリ練習で身に付ける技術よりも、即実践しながら技術を身につける”
がテーマですので、「マットを引いて、飛び込む感覚が身につくまで繰り返し練習して、床面練習でも怪我にもめげず更に繰り返して、遂には華麗なレシーブを手に入れる」というのは、オススメとしてご紹介しません。(笑)

 

スライディングレシーブのやり方について

実は技術的なことよりも大切な、精神的なことから。

それは、

“絶対ボールを落とさない”

という強い気持ちが大切です。

この気持ちが強ければ強いほど、ボールが床に接触する寸前まで身体が動きます!

 

例として、あるシチュエーションを想定した心理を表現してみます。

 

@ スパイクがブロックにあたり(ワンタッチ)、自分が読んでいたレシーブ位置よりも右方向にボールが弾かれました。(この時点で自陣コート外でも拾わなければ失点)

 

A 弾かれた方向の、ボールが落ちるであろう箇所めがけて追いかけていきます。

 

 ▲負の心理:「読み違ったか…」と行方を眺めてしまう× 

 

 まず、追いかけてみましょう。そこからです。(この反応速度に年齢差があるのが悲しいところ。私も歳を重ねるごとに苦しんでいます(T . T))

 

B 追いかけても、まだアンダーレシーブ(両手)で届く範囲より遠くにボールが落ちそう。

 

 ▲負の心理:「届かないけど…」とアンダーレシーブで腕くらいは伸ばしてみる×

 

 腕だけ伸ばすと、追いかける身体は止まってしまいます。届かないかもしれないけど、まだ追いかけます。

 

C どうにか、ボールが床に接触する前に片手だけでも届かせたい思いで床を蹴り出して腕を伸ばす。

 

 ▲負の心理:「ここまで頑張った…手に当たってくれ」と願って、ボールから目を離してしまう×

 

 まだいけます!届きそうなら、

 

  • セッターまで返せそう→手首のスナップを使って手のひらと指先で弾く
  • セッターまでは厳しい→指先に力を入れて、味方フォローを期待して、ボールをなるべく高くあげる

 

そして…仮にまだ僅かに届かないなら…

 

レアテク伝授します!

 

右手が届きそうで届かずに、「あと数センチ腕が長ければ...」といった場面に使えます。

 

☆敢えてボールから目を離して、右耳を右肩にピタッとつける!

 

すると2,3pまだ腕が伸びます

ギリギリまで目でボールを追っていたので、後は感覚で拾えます。

 

次のレシーブ後の受け身の取り方と似た格好なので、そんなに特別なことではないんですけどね。

 

D レシーブ後は、右手は伸ばしているorボールを拾い上げて肘が曲がっているので、左手で衝撃を緩和しつつ、勢いのまま進行方向に滑っていきます。

この時、アゴと頭を床で打たないように、右耳を右肩にピタッとつけておく方が安全です。

そして下半身では膝を曲げて、両足カカトがオシリに付くようにしていた方が膝を打たないので安全です。

慣れるまではガンガン膝を打ちます。

なので女性は膝サポーターされる方が多いんですかね。(膝にアザは嫌っ!との意見も)

 

スライディングレシーブでは、身体の凸部を無くし、脇(肩)から太ももまでの緩やかな側面を床面に接触させることで安全な受け身を取ることができます。

※完全に横っ飛びをした場合は、腰骨の凸部を打ちます。これはもうナイスファイト!なので青ジミは良しとしましょう。(笑)

いかがでしょうか。

 

“絶対ボールを落とさない”という強い意志で諦めず手を出していけば、自然と身体はスライディングレシーブをせざるを得ません。

 

貪欲に、粘っこくボールを追いかけましょう!

 

即実践で試せますよ!

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【まとめ】
スライディングレシーブは、特別なことではなく、

→その場でアンダーレシーブ

→走り込んで腰を落としてアンダーレシーブ

→前方に飛び込んでアンダーレシーブ

→前方or横方向に追いかけてワンハンドレシーブ

…と、レシーブ全般一連の流れに無理なく溶け込んでいるので、諦めない気持ちがあれば、ごく自然に身についていくものだと思います。

 

ちなみに、高く飛ぶほうのフライングレシーブは、「使おう」と考えていると普通に間に合うシーンでも飛んでしまうことがあります。

人間の特性でしょうか。上記でも触れた通り、綺麗かつダイナミックなので興味がある方は試してみても良いかと思います。

手首を痛めたり、アゴ打ったりしますので気をつけて下さい。

 

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