簡単に失点しない。ラストボールのドライブ返球。

ネットに近くて低いラストボール。(3タッチ目のボールをいいます)

  • ネットに掛けてしまいそう
  • 角度がないのでアウトになりそう
  • どうにか返球してもブロックされてしまいそう

そんな不安がよぎる今回の状況は次の図のようなシーンとなります。

※解りやすくするために、ネットに対して少し距離を空けています。



レアケース(まれな状況)かと思われがちですが、結構よくあるシーンです。

そして実際、ネットにかけてしまう,ていねいに返球してブロックまたはダイレクトスパイクをされてしまうプレイヤーを結構見ます。

これ“レアケース”という固定観念があって、対処を想定していないために起きてしまうのです。

 

もし「こうきたら、こうしよう!」と事前に想定できているのであれば、プレーの幅は広く(引き出しが多く)なっていくのです。

 

今回は、そういったプレーの幅を広げるひとつとして、『ネットに近くて低いラストボールをドライブ回転を使って返球する方法』についてご紹介します。

SponsoredLink


失敗例

ありがちな失敗例と理由について確認しておきましょう。


図中@ ネットにかけてしまう

これは基本的には、焦ってしまうことが原因です。

ネットに近いと、これを超えようとして高さのあるボールを返したいという心理が働きます。

これ自体は悪くはないのですが、焦っているためネットに向かって飛んできたボールの勢いを殺しきれずに、自分が思ったよりもネット側に角度のついたボールをあげてしまうのです。
特に、アンダーによるプレーにありがちです。

ソフトバレーボールは大きく柔らかいので、アンダーでは腕とボールの接触面にズレがおきやすいため、シビアなプレーには不向きとなります。

 

図中A,B ブロック,ダイレクトスパイクされる

ボールをネットに掛けずに、相手コートへ真っ直ぐ(ネットにたいして垂直)に返球しようとすると、ほぼ真上にボールをあげて、わずかに相手コートに落ちる軌道(図中A)になります。
この場合は、相手ブロックまたはダイレクトスパイクの危険性があります。

 

では、ボールの下に潜り込んでオーバー(トス)で速い返球ならどうでしょうか。(図中B)

ネット近くに落ちる高いボールよりは、まだ安全かもしれませんが、これは相手ブロッカーが反応しなかった場合のみ有効です。

ブロッカー視点だと、潜り込もうとする姿を見ただけで次のボールが想定できますので、反応される可能性のほうが高いでしょう。

 

図中C 角度がないのでアウトになる

ボールを高くあげつつ、相手ブロッカーも避けたいとなると、相手コートへ真っ直ぐではなく、サイド方向へ斜めに角度をつけることになります。

斜めにした分だけネットとの距離が長くなるため、相手コートに落ちる軌道もネットから離れた位置となるのですが…次の問題があります。

 

アウトになる可能性が高くなるのです。

 

サイドラインギリギリに落ちる軌道であれば、もしかすると「アウト!?」と思った相手がジャッジミスをして逆に得点となる可能性もありますが、ギリギリに落とすこと自体が難しくなるでしょう。

SponsoredLink

ドライブ回転を使った返球

前述した失敗とならないように、ドライブ回転を掛けて高いボールをあげます。

理想の狙い目(軌道)はこれです↓



ボールの位置が低いのにどうドライブ回転をかけたらいいのでしょう?

 

ヒントはテニスのドライブです。

ボール側面の下方からボールを“なで上げるように腕を振り上げて”ドライブ回転をかけて、高くあげます。

 

低いとダメです。ブロックの餌食です(汗)

高く,それでいてアウトにならないように回転をかけるんです。

 

右手で振り上げているので、ドライブ回転+カーブがかかります。

そうすることで理想の軌道を描きます。

 

もちろんこれは相手にとって“チャンスボール”です。

高いボールを上げただけに、自チームにとっても時間があるので、集中して相手をよく見て、しっかり攻撃に備えましょう!

 

ドライブ回転をかけつつ、真上に近い方向へ高さを出すには、ソフトバレーボールの柔らかさと反発具合を感触として覚える必要があります。

日ごろ、ボールを触る時間を長くとって弾いたり,回転を掛けたりと遊んでください。

細かなプレーが上手くなりますから!

SponsoredLink

 

【まとめ】

このドライブ回転を使った高さのあるボールの返球いかがでしたでしょうか。

硬バレーのボールだと曲がりが少ないので難しいのですが、ソフトバレーボールですからかなり曲げることができます。

ソフバならではのプレーだと思いますので、緊急回避の技として試してみてください。

あらゆる場面に対応できる“引き出しの多いプレーヤー”を目指しましょう!

 

あわせて読みたい関連記事−ドライブ打ちを活かす−

ドライブ回転のかけ方と必要性について
ジャンプサーブの打ち方(コツ)

 

サイト内検索はこちら↓