より早くボールの落下点へ入る
ソフトバレーボールに限らず、バレーボールというスポーツはボールが自陣のコート内に落ちたら失点ですよね。
ですから、ボールの落下点へ入るのは当然ながら必須となります。では、より早くとは何がいいたいのか?
守備(レシーブ,トスアップ)を想定してお伝えします。
これは、より早く=精度を指しています。
仮に、間に合えばそれでいいと考えてアクションした場合は、
落下点へ向かった勢いがおさまらないまま、ボールとコンタクトしている(身体が流れている)ことが多く、返球やトスアップにバラツキが出てしまいます。
逆に早く行動して、ボールとコンタクトする前に身体の流れを抑えれば、余裕をもって、精度の良い返球やトスアップが出来るという訳です。
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「ん?身体の流れの抑え方は、早く行動する(時間の短縮)ことなの?」と、
なんだか、前段の話だけでは、直結していなくて抽象的な印象かもしれません。
よく耳にする法則から砕いて、身体の抑え方と時間の関係性について考えてみましょう。
まず、身体が流れる原因は、慣性の法則が働くからなんです。
慣性の法則
止まっている物体に、力を加えなければ、そのまま止まり続け、動き続けている物体に、力を加えなければ、そのまま動き続けます。これを慣性の法則といいます。
もう少し物理的に表現すると、つぎのようになります。
「物体に外部から力が働かないとき、または、働いていてもその合力が0(ベクトルで表すと、←→or→←)であるとき、静止している物体は静止を続け、運動している物体は等速度運動(等速直線運動)を続ける」
この法則からすると、どうやら等速直線運動をし続けようとする物体(身体)を制止させるには、反対側へ同等の力をかけて合力を0にする必要があるようです。
今、ダッシュして障害物の前で急停止しようとします。きっと皆さん急停止するときには逆方向に力をかけて身体を止めようとするはずです。
急停止なので、逆方向への力を強めにかけて勢い余って身体は障害物から離れるくらいになるんじゃないかと思います。
これは、皆さん感覚的に逆方向への力を使って制止することを、既にご存知なんです。
そして、完全制止までの間に、「おっとっと…」と不安定な時間もあると思います。合力が釣り合って0になるまでの時間ですね。
最高速のダッシュからビタッと瞬時に止まれる方は少ないと思います。プロスポーツ選手は体幹を鍛えあげ、身体の使い方にも長けているので一般よりかなり早く制止すると思いますけど。
これで「逆方向への力」と、「落ち着くまでの時間」という要素が出ました。
では、より早くボールの落下点へ入るために必要なことと、その方法を整理します。
瞬時のダッシュ力
コートが狭いので5,6歩までの加速にかかっています。短距離走だとクラウチング(しゃがんでる)でヨーイドンから身体を、起こし始める前までの間です。
低い重心で上半身を進行方向に倒して重力も使って加速します。身体を起こしきっている人はダッシュ力は下がります。
50m走で勝てない相手でも、5m走は勝てたりしますよ。
制止力
上記でも触れましたが、体幹が強ければ早く止まれます。身体の芯を保持する全般の筋力ですね。
砂浜をランニングしたりすると下半身から鍛えあげれるのですが、筋トレ好き以外の方のために身体の使い方をご説明します。
- できるだけ低い体勢で重心を下げる(手が床に付くくらい)
- 進行方向側(踏ん張る側)の足裏で床を叩いて反発力を利用する
- 止まりたい方向と身体の向きを、正対させない(わずかに斜めにすることで、逆方向の力をかけやすい)
…といった身体の使い方がありますので是非お試し下さい。
カーレース好きの方は良くご存知かと思いますが、好タイム=車の最高速ではなく、ブレーキング性能の方が重要だそうです。
読み
本当はこの、ここに来るだろうという「読み」が重要なので最初に記載されるべきだと思ったのですが、経験からくる慣れが大きいので、ゆくゆく付加されます。最初の頃は気になさらずで良いかと。経験を重ねると、仲間のレシーブの瞬間、弾いてしまうこと,その方向を先読みして走り始めたりできます。
【まとめ】
これらを意識して行動してみると、動きが良くなると思います。身体の使い方は、考え方と繰り返し行動で上手くなっていきます。
考え方も身体も柔軟に、スピード感溢れる行動を心掛けて、より早くボールの落下点に入り、整った体勢で精度の高いプレーをしましょう。
【補足】
ハード面の対策として、シューズのグリップ力アップが効果てきめんです。買い替え,グリップスプレーなどお金で解決です(笑)