スパイク(アタック)のコツ−ブロックアウト(ワンタッチ)−
「ブロックアウト」(ワンタッチアウト)についてご紹介します。
世界バレーなどに見る、全日本の女子選手は海外の長身プレイヤーに対抗するように、相手ブロッカーのワンタッチを利用したブロックアウトがとても上手ですよね!力任せに打ったらきっとシャットをくらいそうな場面でも、起用に弾き飛ばして、こちらの得点にしています。
そんな「ブロックアウト」、もちろんソフトバレーボールにおいても大活躍します。
相手ブロッカーを利用する「ブロックアウト」を覚えて、スパイク決定率をあげましょう!
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ブロックアウトとは
スパイクして相手ブロッカーにワンタッチしたのちに自チームのコート以外にボールが落ちることを言います。
みなさんご存知のとおり、ソフトバレーボールのコートは狭い(ソフトバレーの規格 参照)です。
スパイクにしても,フェイントにしてもコート内に落とすには丁寧なプレーが要求されます。
ブロックアウトだから雑なプレーでいいという訳ではありませんが、
弾き出してさえしまえば、コート内に落とせなくても得点となる
ので、弾いたあとのボールの行先まで責任を持つ必要がありません。
強いて言えば「頼む!拾わないで!」と願うくらいですかね(笑)
仮に、スパイクをフカして思い切りアウトとなるはずが相手ブロッカーが高くて指先をかすめていた。この場合は、こちらの得点となります。
意図して相手ブロッカーに触れさせボール軌道を変えて、他のプレーヤーがレシーブできない,またはフォローできない範囲までボールを弾き飛ばすように狙います。
トスと相手ブロッカーの位置関係などの[シチュエーション]により狙い方は変わってきますので、
「相手をよく見て考える」ことが大切です。
ブロックアウトの狙い方
狙い場所の基本は、大きく分けて指先と腕の側面の2つあります。
1.相手ブロッカーの指先
狙う指先にはさらに2箇所あります。
@手のひらのトップ(中指付近)
ここをかすめて、エンドラインより奥まで弾きとばします。
かすめることができずに、指にしっかり当たってしまうと、相手にとって「ナイスワンタッチ」となってしまいますので、しっかり狙います。
実は、ここではドライブ回転が悪さをします。
この回転は順回転であるため、指にしっかり接触してしまうと、ボールは上方向へ跳ねてしまいますので、レシーバーにとって優しいボールとなってしまいます。
ドライブ回転の少ない、いわゆる「フカシ」スパイクでかすめることができると、ボールはライナー性で飛んでゆくので効果的です。
私が社会人バレー(硬バレー)をしていたころ、このフカシ軌道でさらにバックスピンをかけてブロックアウトをとる選手がいました。
かなり器用な方ですよね。バックスピンかけながら指先を狙うなんて職人技です。
興味がある方は是非お試しください。上手くいくと遠くまで飛んでいくので、相手レシーバーはまずカバーできません(笑)
A手のひらのサイド(薬指)
薬指をかすめてブロックアウトします。
ある程度ブロックをかわしてストレート方向、またはクロス方向にスパイクする際に狙います。
シビアな場所を狙うので丁寧に狙いがちですが、丁寧すぎると相手にバレます。※後述のコツを参照
コートのサイドへ弾き飛ばすことが狙いですので、こちらは上記@トップと違ってドライブ回転がかかっていても大丈夫です。
(弾き出す場合はドライブでは無い方がいいですが、少し難しいので)
また、腕を振らずにボールを押し出す(プッシュといいます)のも効果的です。
打つまで時間がかかるので、ちょっと相手にバレやすいのが難点ですが、小指を狙いやすくなります。
2.相手ブロッカーの腕の側面
ブロックをかわして打ち込む際に、相手ブロッカーの腕の側面をかすめます。
わずかに当たって軌道が変わるだけで相手レシーバーはフォローが難しくなります。
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ブロックアウトを狙うためのコツ
ブロックアウトの狙い方は前述のとおりですが、これを上手く狙うためにはコツがあります。
強打すると思わせる
スパイクする寸前まで、相手ブロッカーに「強打するよ!」と思わせることです。
ブロックアウトを狙っていることがバレてしまうと、相手ブロッカーはブロックアウトを避けることが可能なんです。
ブロックアウトする気であることがバレてしまうのは次のような場合です。
- 指先や腕の狙うであろう場所をジッと見ている
- コート外を狙おうとする視線と身体の向き
まさに「目は口ほどにものを言う」ですね。
そんな一瞬のことなのに本当に?と疑問に思うかもしれませんが、
実際わかりますし、避けることもできます。
経験していくことで段々とわかるようになります。
- スパイカーが奥を狙って自分の指先をかすめようとしているときは、ブロックした手を引っ込めます。
- ストレートコースを防ぎにブロックしにいく場合、相手スパイカーがサイドへ弾こうと小指や腕の側面(私から見ると右手です)を見ながら身体を捻る(この時点でコート外のアウトエリアを狙っている)ようであれば、クロス側に腕を振って避けます。
ですから、スパイクする寸前まで「強打するフリ」を忘れてはいけません。
そうすることで、相手ブロッカーは最後までコースを防ぎ、止めようと必死になります。
その必死なブロッカーの指先,腕の側面をスパッと弾いて、ブロックアウトしちゃいましょう!
まとめ
ソフトバレーボールのスパイクでは特にこの「ブロックアウト」による得点比率が高いので、是非攻撃手段のひとつとして身につけましょう。
2枚ブロックのサイドを抜けて、コート内にスパイクを叩き込むのは気持ちのいいものですが、あの狭いコート内でそう何度もうまくいくものではありません。(トス,身長やジャンプ力にも左右されます)相手ブロッカーが連携とれていれば尚更です。
「ブロックアウト」ありきの攻撃は、ブロックされにくいですし、決定力もあがりますよ!
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