アンダーハンドパス(レシーブ)
主に胸から下の範囲のボールを処理するときに使われる「アンダーハンドパス」についてご紹介します。
バレーボール全般に共通して、初めて練習するのはこの“アンダー”ではないかと思います。私もアンダーから練習を始めたような気がします。
では基礎編アンダーハンドパス(レシーブ)をご紹介します。
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1.形とイメージ
(右利きを想定していますので、左利きの方はお手数ですが逆に読み取って下さい)
まずは手の形(組み方)からお話しします。
体の前に両腕を伸ばし、指先まで真っ直ぐ伸ばします。
そこで、手の平を上に向けて、左手の親指の付け根に右手小指の第一関節当たりを当てます。
そのまま両の手の平を包み込むと、両親指が揃い(両親指の爪が上)ますので形は完成です。
標準はこの握りなのですが、人によっては、右の人差し指が邪魔してるように感じる方もいるかもしれません。(私は気になります...汗)
その邪魔の原因は、左手の平に右の手の平が乗った形になるので、右手の厚み分の段差が違和感となっていると考えられます。
なので、右の人差し指だけ真っ直ぐ伸ばして握りから逃がしてあげると親指が揃って、しっくりきます。
別の効果で、学生時代の顧問に「人差し指を出した方向に返球しやすく、自分の癖の補正に使える」とも聞いたことがあります。
両人差し指を出して、カニみたいな組み方をするのもいまして、結局は人それぞれです。
他の組み方も参考に、
こんなのも、
無意識に、楽に組めるのを探してみてください。
次に、腕の形についてお話しします。
今、腕が伸びている状態で手を組んだので、体の正面で腕の三角形ができていると思います。
あとは脇の角度が直角であることを意識すれば上半身の基本形は完成です。
そして下半身のフォームは、右の片足を半歩下げて腰を低く構えることが基本となります。
オーバーハンドパス(トス)でもご紹介していますが、場面によって臨機応変にすることは色々あるのですが、先ずは基本形をとり、「腕を振らずに運ぶ」を意識することが大切です。
2.ボールを当てる面作り
腕の面にボールを当てて、返球することになります。
セオリーの場所は、手首からヒジの真ん中から少し手首よりの場所になります。
ミートする瞬間に、面を広げるコツがあります。
それは、ミートの寸前に組んだ手首を下方向にグッと押し下げて、両肘を内側に絞り込む動作を加えます。
そうしますと、面が整えられて返球精度が向上します。
慣れてくると、このワンアクション(ヒジが絞られる力)だけで、返球できたりします。
形は個人差あると思いますが、私の場合はヒジが妙に寄り過ぎてるような...皆さん如何でしょうか。
3.腕を振らずに運ぶ
(強打レシーブではなく、パスです)
よく「身体で運ぶ」と言われたりします。
これは、上半身の基本形を維持して、下半身の屈伸運動でボールを返すことを意味します。
初心者が陥りがちなのは、腕を振ってしまうことで、返球が勢いづいてしまったり、面がズレてあらぬ方向に飛んだりします。
ボールの下に早く入り込んで、余裕をもって、上半身の形を崩さずに運びましょう。
セッターへの優しい返球についても少し触れておきます。
「身体で運ぶ」とフワッと優しい返球ボールになるのですが、セッターがさらに求める優しい返球というのは「緩いバックスピン」なんです。
順回転のドライブスピンは、速く落ちてきてトスアップの手の中に入り込んできますし、実は無回転というのもわずかに揺れているので少し困ります。「緩いバックスピン」は、上昇した後、垂直に近い形でセッターに向かってくるので優しいという訳です。
基礎の時点では不要ですが、目指す先の情報として知って頂ければと思います。
ちなみに上げ方は、身体で運ぶ時に少しボールの下に入り込んで腕をボールに巻きつける感じです。
慣れないと、面が崩れてしまいますので注意。
実は、返球されたセッターもスパイカーへ向けて、緩いバックスピンの優しいトスを上げることを心掛けています。
速攻は別ですが、やはり打つ瞬間に少し待ってあげれるトスには憧れます。
4.練習方法
私は練習は好きではないのですが、アップはしますし、試合の合間に時間があればボールには触っていたい人です。
そんな、お手軽メニューを紹介します。
[一人で]
- 直上パス
真上へ1−2mぐらいアンダーで上がるのを延々繰り返します。慣れてくるとバタバタ動き回らず、腰が痛くなるまできます。
※慣れてくると手でやりがちなので、軽くでも屈伸運動することに気をつけましょう。
- 壁とパス
自分の胸より下に返ってくる、対面距離・当てる場所(高さ)・強さを調節して延々繰り返します。
[二人で]
- 対面パス
上記のブレンドですが、相手との対面距離を忙しく変える方が効果的です。
一定距離だとその距離だけ得意になります。(バレーのコート以上の距離を練習しても、活かせるチャンスは少ないので注意ですが)
5.プレーでの使い方
オーバーハンドパス(トス)は、主にボールの下に体が入り込める高さまでを処理するのに使用さるとご紹介しましたが、アンダーハンドパス(レシーブ)は、それ以外の大体胸より下のボールを処理するのに使います。
6.スパイクなどの強打をレシーブする考え方
応用よりかも知れませんが、早めに意識された方が成長しますのでここで取り入れてみました。
技術よりも考え方になります。
スパイクレシーブを身体で運んだら、とっても飛んでいってしまいますので、基本当てるだけになります。
左右に反応できるように軽く構えるときもあれば、読んだコースを信じてドッシリ構える場合もあります。
腕は、弾道の高低に対応するため、オーバーでもアンダーでも反応できるように、打たれる瞬間まで手を組まないで、軽く腕を左右に広げて構えていましょう。
後は、慣れになってしまうのですが反射速度は、慣れれば上がってきますので、恐れずに構えましょう!
何せソフトバレーボールは当たっても痛くないのがメリットですから、恐怖心を持っていたらもったいないです。
ここと決めた場所に突っ込んで、突っ込んで慣れましょう。
[ワンポイント]身体のどこでも上面に当たれば上がる!上がればそれで良し!
なので、形にこだわらず泥臭くてもしつこく上げるのが、良いレシーバーです。
決めれる...と思っていたときに、拾い上げてくれたらチームのテンションも上がりますので是非。
以上が、基礎編アンダーハンドパス(レシーブ)になります。
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さいごに
私はオーバーハンドパス(トス)を多用したい人ですので、安定性の面からトスを、オススメしていますが、アンダーパスが好みだという方もいらっしゃるでしょうし、個人の好みでいいと思います。
一緒にプレーしている仲間に、「断然アンダー派!」という人もいました。
応用編では、回転を読んだパスや、より優しい返球、強打の勢いの和らげ方、ワンハンドレシーブ等々についてご紹介したいと思います。
【補足】ずいぶん写真が多いページになってしまいました(重かったらすみません)。
また、文章中に、やれオーバー派,アンダー派と表現しましたが、今、どちら派かどうかを優先しなきゃいけない訳ではございません。無難にこなせてから、どちらか得意なほうが出てくると思います。