レシーブが乱れて、そのボールがネットに当たるというシーンがよくあります。

ネットに当たったボール。うまくカバーしたいのだけど、

その後どういう挙動となるか分からずに、次に繋げることができず失点...なんてことがありませんか?

 

今回はそんな、ネットに当たるボールを“たった5分の練習で上手くなるコツ”についてご紹介します。

※本記事はソフトバレーを想定して書いてますが、ボールの強さ違えど6人制や9人制のような硬バレーでも、考え方は同じなので参考になると思います。

 

ネットに当たる!どんなとき?

レシーブが乱れてネットに当たってしまう。

 

サーブやスパイクが強くて、その落下点に間に合わず、

前のめりレシーブとなって、ボールは勢いよくネットに向かって飛んでいく...

 

これが一番多いシチュエーションです。

そして、ボールに勢いがあるため、とてもカバーしにくいです。

 

ネットは場所により“張り”が違う

まず、ネットはその場所により“張りの強さ”が違うことを知りましょう。

実際にコート設営でネット張りをすればその違いがわかりますよね。

 

上部は支柱のガイドを返して、強く引っ張りながら固定します。

下部も同じく強く引っ張りながら固定します。

 

この上下はそれぞれ、一本の紐にネットが付けられているため、引っ張りやすいですよね。

 

そして中間部。

ここはネットに結ばれた紐を引っ張るために、あまり強く引っ張ることができません。

無理に引っ張っても、ネットの網目が伸びるだけで、強く張れないんです。

 

下図は、ネットの張りの強さを色で表したものです。

たった5分の練習で確実に上手くなるネットボール処理
上下部は強く、中間部は弱くなっていますね。

 

興味をもって、張られたネットを色々触ってみるだけでとてもよく解ると思います。

 

ネットが押されるならどんな形になるかイメージ

次に、ネット断面に張りの違いを加えたら、どんな形になるのかイメージしてみましょう。

仮にネット全面を均一な力で押すとしたら下図のようになります。

たった5分の練習で確実に上手くなるネットボール処理
実際は均一に押すことはできないので、あくまでイメージですが、弧を描いてますよね。

張りが強いところは、あまり撓(たわ)んでいません。

逆に、張りが弱いところは撓みやすいです。

 

これを知ったうえで、ボールが当たることを考えます。

 

ネットにボールが当たったときの挙動を考える

ネットの張りと撓み方について知ったところで、実際にボールが当たったら“どう跳ね返ってくるか?”について考えましょう。

仮に直線的にネットに当たったとしたら、下図のようになります。
たった5分の練習で確実に上手くなるネットボール処理

  • @上部
  • ほぼ真下に近いところに、勢いよく落ちます。

     

  • A中間部(上)
  • 上部ほどではないですが、勢いもそれなりに落ちてきます。

     

  • B中間部(下)
  • 上方向に跳ね返ると思いきや、力なく落ちてきます。

     

  • C下部
  • ここだけが、上方向に跳ね返ります。

 

もちろんボールの強さや角度によって挙動は変わるので、直線的にネットに当たった場合の例ですが、イメージをもつことでボールの挙動を予想しやすくなると思います。

 

9人制ではルール上、ネットにボールが当たったら、ボールに触れる回数が“1回”回復します。

なので上手なセッターは乱れたレシーブボールを片手でパンッとはたいて、あえてネットに当てます。

まさに、一番跳ね返りのいい“下部”を狙って。

それをトスするんですよね。9人制ルールならではです。

※6人制やソフトバレーだと、ダブルコンタクトで反則です。

 

ひとりでできる簡単な練習

練習というと気が乗らないかもしれませんが、何度も繰り返し練習する必要もないので、一度“5分だけ”楽しんでやりましょう。

 

ネットに向かってボールを投げます。

上、中、下と好きなところに投げてみてください。

そして、当たった後にボールがどういう動きをしたか、よく観察してください。

 

もう一人手伝ってもらえるようであれば、ボールを投げるひと,実際にボールを処理するひと に分かれると、より効果的ですね。

 

これだけで練習は終わりです(笑)

ヒトって不思議なもので、普段意識しなければ覚えることもないのですが、目的をもって意識して見ればとてもよく記憶に残るんです。

 

かくいう私も、学生時代(6人制)に一度だけ教えられて練習しました。(5分もしてないかも)

以降、ずっと忘れることなくイメージできてる不思議です。

 

ネット直下に落ちるボール処理で気を付けること

「ネットに当たったからといって、チャンスボールで返すなんて勿体ない!トスして攻撃につなげたい!」
なんて気持ちになったりしますよね。慣れてくればなおさらです。

 

しかし、ネット直下に落ちてきたボールを急いでトスすると、もう一回ネットにかけてしまいます。
無理にナイストスを狙わずに、ネットから離れてもいいから確実なトスを心がけましょう。

きっとあなたの頼れるスパイカーは、少々離れたボールでもスパイクしてくれます。(多分)

 

さいごに一番大切なこと

ネットボール処理についてのコツをご紹介しました。

きっと次からはずいぶん落ち着いてカバーできることになると思います。

 

でも、それよりもっと大切なことについてお伝えしておきます。

それは、ネットに当たる前に処理すること!これです。

例えば「あ。ネットに当たるかな。」と思って低く構える。何もおかしくはないように感じますが...

 

構えてからボールがネットに当たるまで、結構長い時間待ってしまってるんですよね(汗)

 

そんな時間あるなら、当たる前に処理してしまいましょう!

実はネットボールより、よほど簡単に処理できることが多いんです。

 

また、ネットに当たると思ったのに、ネット下をくぐって失点。

「当たる!?」と思って構えに入ったからはもう身体は反応しませんよね。

相手コートに向かうボールを見送るだけです。これはさみしいです。

 

コツを知ってもネットボール処理は運要素もあるため確実ではありません。

ネットに当たる前の方が、ボール軌道が見えているので処理の難易度は低いんです。

ネットボール処理は最終手段として、それより前に反応することを習慣付けましょう!

 

 

 

 

 

 

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